久しぶりにサイトのユーザーから私にメールが届いた。
「いずれはパソコンを使う仕事に就きたい」
という内容であった。メールを拝見してみると、3~4年前に私が悩んでいた状況とよく似ている。
「毎日楽しく仕事をしたいのです。」
うれしさとともに、懐かしさがこみ上げてきた。
ふとWebデザイナーという今の職に就くために勉強してきた書籍を手にとった。久しぶりに「私がWebデザイナーになる前に読んだ本」として紹介するこの本である。Webの世界は日々技術が発達し、新しい用語が次々に生まれていく。情報に敏感になっていなければあっという間に過去の人になってしまうのがこの世界である。
ただでさえこんな果てしないWebの世界を、畑違いの自分がどのようにして勉強すればいいのか、途方に暮れていた。CGI?Java?IP?Perl?リレーショナル・データベース?SQL? 意味不明な言葉が連発する。ホームページ作成ソフトを使って自己紹介サイトを制作できたところで、プログラムがどういう仕組みで動いているのか分からなければ、素人と同じである。
この本は、インターネットで動くプログラムの仕組みについて、豊富な図を用いて分かり易く説明してくれている。私はこの本を読んだおかげで、よく分からなかったプログラムで動くサイトの仕組みを理解することができた。まるで断片的なパズルが突然つながって、全体像がハッキリした感覚である。
この本に書かれていることは基礎的な内容である。基礎であるがゆえに、Webサイトの制作に携わる全てのスタッフは理解しておくことが必須である。私はこの本を読んでいたおかげで、Webデザイナーになって2ヶ月で、いきなり任命された動的サイトのディレクションも行なうことができたのである。
「私はデザイナーだからプログラムのことはよく分からない。」
などと言っていては、それ以上の飛躍は望めない。
スクリプトを記述できなければならないということではない。それはプログラマーに任せればよい。そのプログラム言語によってどういう仕組みが構築できるかを理解しておくことが、商談する上でも、サイトを設計する上でも、ディレクションする上でも、あるいは外注先の見積を評価する上でも必要なのである。
この本はその理解の第一歩を私に与えてくれた。
何事もまず全体像を理解すること。それにより次の深い勉強が、スムーズで楽しいものになる。

